リフレクト乳酸菌(T-21株)

リフレクト乳酸菌(T-21株)は1990年ツルコケモモ (洋名:クランベリー) から発見された、植物由来の乳酸菌(植物性乳酸菌)です。

リフレクト乳酸菌は「インターロイキン12」の産生を促進する働きが強い菌として選定されました。

さらにリフレクト乳酸菌にはアレルギーを抑制する「インターフェロンγ」を増加させる働きがあることもわかりました。

バランスを整えるチカラがあることから『リフレクト乳酸菌』と名付けられました。

ちなみに、リフレクト乳酸菌はラクトコッカス ラクティスという乳酸球菌の一種です。

昔からラクトコッカス ラクティスはチーズの製造などにも利用される乳酸菌です。

一度に数千億個の摂取が可能

一度に大量に摂取できる乳酸菌といえばフェカリス菌がよく知られていますが、リフレクト乳酸菌も一日あたり数千億個の菌を摂取することが可能です。

人の腸内フローラに数百兆~1000兆個もの腸内細菌が一種の生態系を作り出しています。

また、腸管には粘膜免疫の60%が集中しているといいます。

これらに対して良い影響を及ぼしたいなら、できれば大量の乳酸菌を腸へ送り込みたいものです。

リフレクト乳酸菌は大量の乳酸菌を腸へ送り込みたい方にもオススメの乳酸菌といえそうです。

花粉症には4週間、通年性鼻炎には3週間で効果

日清食品によって公表されているリフレクト乳酸菌の研究成果を見てみると、『生きて腸に届く』といった文言が見受けられません。

このことからリフレクト乳酸菌はおそらく菌体自体に効果の期待できるバイオジェニックス的な要素の強い乳酸菌といえそうです。(生きた菌による良い効果はプロバイオティクスと呼ばれます。)

現在では免疫バランスを改善してアレルギー症状を緩和する乳酸菌・ビフィズス菌には少なくありませんが、その多くは8週間~十数週間といった期間、被験者の方たちに食べ続けてもらいその効果を検証しています。

つまり、一般的に目安として8週間程度は毎日食べ続けることが推奨されているわけです。

基本的にプロバイオティクス・バイオジェニックスの効果は良くも悪くもマイルドなので効果が実感できるまでかなり長い時間がかかるのです。

ところが、リフレクト乳酸菌は花粉症には4週間、通年性鼻炎は3週間という比較的短期間でその効果を実感することができるといいます。

リフレクト乳酸菌はライバルの乳酸菌達のの半分程度の期間でその効果を実感できる可能性があります。

Th2細胞を抑制

免疫細胞のTh1細胞とTh2細胞は互いに抑制してバランスを保っていますが、これらのバランスが崩れてTh2細胞が過剰に働いて抗体が多くなりすぎてしまうとアレルギー性疾患を発症してしまうことがあります。

リフレクト乳酸菌は2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)を抑制し、免疫細胞のバランスを改善する働きが実証されています。

このことからリフレクト乳酸菌 (T-21株) は花粉症や通年性鼻炎だけでなく、他のアレルギー症状に対しても、何らかの効果を発揮することが期待できます。

今後はアトピー性皮膚炎などに対する研究も期待されますね。

花粉症に対する効果

例年スギ花粉症に悩まされている被験者19名にリフレクト乳酸菌 (T-21株) を含む食品あるいは含まない食品(プラセボ食)を4週間摂取してもらいました。

その後、花粉を散布する部屋で3時間過ごしてもらい、その症状について比較解析しました。

その結果、プラセボ食を摂取した時に比べて、リフレクト乳酸菌 (T-21株) を摂取した時は、鼻づまり」、「鼻のかゆみ」、「くしゃみ」などが緩和されていることがわかりました。

ハウスダストなどによる通年性鼻炎に対する効果

通年性鼻炎を発症している被験者23名を2つのグループに分け、11名にはリフレクト乳酸菌 (T-21株) を含む食品、もう一方の12名にはリフレクト乳酸菌 (T-21株) を含まない食品(プラセボ食)を摂取してもらいました。

その結果、リフレクト乳酸菌 (T-21株) を摂取した被験者では、摂取前に比べて「鼻粘膜の腫れ」が緩和されており、またプラセボ食を摂取した被験者に比べても軽減していることが明らかになりました。

「鼻粘膜の赤み」もリフレクト乳酸菌 (T-21株) を含む食品を摂取した被験者では、摂取前に比べて改善していました。

さらに、リフレクト乳酸菌 (T-21株) を含む食品を摂取した被験者は、花粉症を悪化させる血液中の免疫細胞である2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)が減少していることもわかりました。

菌概要

菌の名前
リフレクト乳酸菌(T-21株)
菌の由来
利用時の菌の状態- 菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。